福岡の探偵・興信所　　　アドバン日記　　　簡単そうで難しい尾行

探偵日記「簡単そうで難しい尾行」 2013-11-20

一口に尾行といってもその時々でかなり難易度に差がある。例えば、浮気の疑いのあるご主人を散々着けまわした後の尾行はほぼ無理です。後ろばかり気にして歩いている人をどうして尾行できますか。振り返って「あなたね、私を尾行してるでしょ、家内に頼まれたんでしょうけど、もういい加減にしてくれませんか」などと責められたりする。こちらは一応「えっ、違いますよ」なんて言ってはみますけど、ばればれ。もう、こちらも身の置き所がなくてたじたじです。こんなお依頼者に限ってなぜか最初に話してくれないんですね。それどこか何もしてませんから、なんて言うんですね。ですから、相談を受ける段階で、できるだけ多くを聞き出すこと、というのが身についてきました。考えれば依頼者にもプライドみたいなものがあって、それが、全てを話す邪魔をしているんじゃないかと思うんです。ですから、依頼者の自尊心を傷つけずに上手に聞き出す調査員は、後の仕事が楽なんですね。仕事の半分上は依頼者からできるだけ詳しく情報を聞き出すことだと思っております。まあ、比較的楽な尾行もあります。都会の雑踏の中での尾行は、しようがありません、誰か見知らぬ人が後ろをついてきても怪しいことではありませんし、当たり前のことですから。